- テニス肘(上腕骨外側上顆炎)を
放置するとどうなる?
症状とリスク - 手首や肘を使うと痛む
「テニス肘(外側上顆炎)」とは
どんな病気? - テニス肘(外側上顆炎)の原因
- テニス肘(外側上顆炎)の検査・診断
- テニス肘(外側上顆炎)の治療
- テニス肘(外側上顆炎)の
サポーター効果は!?対処法
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)を
放置するとどうなる?
症状とリスク
テニス肘では、肘の外側や前腕に痛みが出ます。
放置すると、さまざまなリスクが生じ、日常生活への影響も大きくなります。
初期症状
- 動作時の肘の外側や前腕の痛み
- 手首を上に反らした時の痛み
- 物を持ち上げる、ドアノブを回す、タオルを絞る動作に伴う痛み
初期には、主に上記のような症状が見られます。
見逃さないで!
重症化を示すサイン
テニス肘が重症化すると、安静時にも痛みが続くようになります。また、物を持ち上げる・ドアノブを回す・タオルを絞るといった動作の際の痛みも強くなり、それらの動作が困難になります。
放置によるリスクと合併症
テニス肘を放置していると、腱の断裂、炎症の慢性化などが起こり、症状が強くなるばかりか、治療も難しくなります。
痛みなどの症状に気づいたら、放置せずにお早目にご相談ください。
手首や肘を使うと痛む
「テニス肘(外側上顆炎)」とは
どんな病気?
テニス肘とは、手首に繰り返しの負荷がかかることで、肘の外側~前腕にかけての痛みが生じるスポーツ障害です。
テニスが原因になることが多いためにこのように呼ばれていますが、正式には「上腕骨外側上顆炎」と言い、テニス以外が原因になることもあります。
テニス肘は、テニスを愛好する30~50代によく見られます。
テニス肘(外側上顆炎)の原因
テニス肘の原因には、以下のようなものが挙げられます。
テニスなどのスポーツに
よる手首への負荷
テニスにおいては、主にラケットを振る・ボールを打つことの繰り返しにより、腱の付け根の筋肉で炎症が起こることで、テニス肘を発症します。
それ以外にも、バドミントン、卓球、ゴルフなどのスポーツにおける同様の動作の繰り返しが、テニス肘を発症させることがあります。
手首を酷使する職業
重い物を持ち運ぶ運送業、フライパンなどを扱う飲食業、建築業などに従事する人も、繰り返しの手首の負荷によって、上腕骨外側上顆炎(テニス肘)を発症することがあります。
加齢・性別
加齢に伴う腱、筋力の低下は、テニス肘の発症リスクを高めます。また女性は男性と比べて筋力が弱い傾向があるため、テニス肘を発症しやすくなっています。
テニス肘(外側上顆炎)の
検査・診断
主に以下のような検査を行った上で、診断します。
レントゲン検査・
超音波検査
骨の異常をみるためにレントゲン検査を実施します。超音波検査で原因の筋肉を同定します。
Thomsenテスト
(トムセンテスト)
肘を伸ばした状態で、手首を上に反らし、医師が逆方向に力を加えた時の、肘の痛みの出方を確認します。
chairテスト
(チェアテスト)
椅子を持ち上げた時の、肘の痛みの出方を確認します。
中指伸展テスト
手の甲を上にした状態で、中指を上方に持ち上げ、医師が逆方向に力を加えた時の、肘の痛みの出方を確認します。
テニス肘(外側上顆炎)の治療
保存療法
サポーターによる安静
サポーターをご使用いただき、肘の安静を保ちます。
薬物療法
非ステロイド性消炎鎮痛剤の内服、外用(湿布)により、炎症・痛みの軽減を図ります。
ステロイド注射
薬物療法で十分な効果が得られない、痛みがひどい場合には、ステロイド注射を併用することもあります。
手術療法
保存療法で十分な効果が得られない・見込めない場合には、手術を検討します。
テニス肘(外側上顆炎)の
サポーター効果は!?
対処法
ご自宅などでもできるサポーターやテーピングの効果、ストレッチや筋力トレーニング、アイシング・温熱療法の方法についてご説明します。
サポーター・テーピング
肘専用のサポーターを使用することで、前腕や肘にかかる負担の軽減が期待できます。
テーピングも有効ですが、正しく巻くためには専門知識が必要であるため、医師やトレーナーなどに任せるか、専門家の指導のもと、ご使用されることをおすすめします。
アイシング・温熱療法
急性期、痛みが強い時には、アイシングによって炎症・痛みの緩和が期待できます。
慢性期には、患部を温めること(温熱療法)で、症状の改善が期待できます。お風呂で温める・温湿布を使う方法などがあります。